5月27日

テーブルの削り直し

テーブルを削り直しています。これは十数年前に購入したテーブルだそうです。大手家具メーカーが製造したもので、デザイン的にも優れておりウレタン塗装されています。ウレタン塗装は一般的に大変強固な塗膜を作り、何年かは大変綺麗な状態を保ち続けます。しかし、いったん傷が付いてしまうと塗膜が固いぶん、どうしようもありません。塗膜が綺麗なままの場所と傷ついて汚れてしまった箇所の差が激しく、全体的に汚くなってしまった印象を受けるのです。また、お客様ご自身で塗り直すには、素地の状態まで、つまり無垢板の木地まで削り出さないとならないので、かなり根気のいる手作業になります。ウレタン用はく離剤も市販されていますが、有毒なのでお勧めしません。仮にホビー用の電動サンダーを持っていたとしても、削って発生する大量のウレタン粉は人体に有毒です。よって、それなりの設備がある業者へ委託するのが一般的なのです。

使われていたのは、とても良いナラ材です。年輪を数えて見ると200近くあって、推測すると間違い無く北海道産のナラ材です。削り直しは単純な作業です。天板にサンダーをあてると次第に合成樹脂の膜が取れ始めます。十数年ぶりに空気に触れただろう、この板が喜んでいるような感じがします。「もう少しで、全部はがれるぞ」と板に話ながらの作業になりました。

私が作っている木馬や子供家具にはウレタン塗装ではなく、オイル塗装がしてあります。木の呼吸を妨げず人体や動植物に無害で、メンテナンスもお客様自信で手軽に出来るからです。せっかく無垢材で作ってある木馬で遊ぶのに、本当は触れているのが合成樹脂のウレタンと言うのは悲しい話です。本物の木に、本物の木馬に触れることに意味があるのです。